今日は三時間かけて「向日葵の咲かない夏」という本を読みました。


最初は小五のミチオが同じクラスのＳ君の死体を発見するところから始まりました。

Ｓ君が自宅で首吊り自殺、しかし死体がどこかに隠され、蜘蛛に生まれ変わり「死体を探してほしい」とミチオに頼みます。

なぜ死体は隠されたのか、そして街で起きている動物変死事件とどんな関係があるのか…。

その謎を解いていく話でした。

その話の中の主な登場人物はミチオ、Ｓ君、ミチオの妹のミカ、教師、お爺さん(古瀬)、お婆さん(トコ)、ミチオの両親でした。

人物の一人一人の背景が歪んでいて、非常に面白かったです。

ミチオは妹を生まれる前に亡くしたが、妹はトカゲに生まれ変わる。
しかし母は人形をミカと思い込み、父は何も言わない。

Ｓ君は学校でいじめられ、教師のセクハラ被害を受ける。

教師は小さい男の子を裸にする動画を撮影するなどの異常な性癖を持つ。

お爺さんは幼くして母親を亡くし、その葬儀の儀式がトラウマとなり、動物の脚を折ることで快楽を覚えるようになる。

というように一人一人の闇の部分が複雑に絡み合い、ホラーともサスペンスとも推理小説ともいえるような作品でした。

読んでいるうちに止まらなくなりました。



なかなか上手く説明できませんが、読んでみるとわかる感動があります。

是非機会があれば読んでみて下さい。